バターのようなのに80%が水という低カロリースプレッド

バターは10gあたり75kcalほどで、そのほとんどが脂肪で構成される高カロリーな食品。Cornell大で、新たに構成要素の80%が水という低カロリーのバターっぽいスプレッドが開発されたとのこと。
大さじ1杯あたり脂肪2.8g、25.2kcal。バターは通常、脂肪が84%、水が約16%で、大さじ1杯あたり脂肪約11g、ほぼ100kcal。合成安定剤を用いておらず本物のバターの4分の1のカロリーというスプレッドは、High-Internal Phase Emulsions(高内相エマルション/HIPE)技術を活用して、8割という高い水分含有率を実現。米国での低カロリーのバターに対する需要は大。W / O HIPEは非常に不安定であり、高濃度の界面活性剤を導入しないと生成が困難という課題あったが、このultrastable W/O HIPEs で、高い水分含有率を保ちつつも、同時にユニークな質感と機能を提供可とのこと。これに牛乳や植物ベースのタンパク質を加えることで、味や機能性を変更することも可能とのこと。このultrastable W/O HIPEs は、二層構造をとるgel-in-gel water-in-oil (W/O) high internal phase emulsions (HIPEs)であるのが特徴。Hydrogelsが oleogels中に分散。self-forming, low-concentration interfacial Pickering crystalsを形成して、安定化しているとのこと。詳細は、下記文献などに当たってみてください。
■ Ultrastable Water-in-Oil High Internal Phase Emulsions Featuring Interfacial and Biphasic Network Stabilization | ACS Applied Materials & Interfaceshttps://pubs.acs.org/doi/10.1021/acsami.9b05089
■ You butter believe it: Low-calorie spread made mostly of water https://phys.org/news/2019-08-butter-low-calorie.html
■ High-Internal Phase Emulsions(高内相エマルション/HIPE)技術の説明(動画)https://youtu.be/toh9bx7kjwM
脂質の重要性が見直され、あまり「減脂」と言われなくなってきているように感じますが、以前として肥満やそれに伴う生活習慣病などがあるので、必要以上の摂取は避けたいところかと思います。ultrastable W/O HIPEsという技術は魅力的に感じます。工業生産も可で、コストも従来と変わらない程度に抑えられるなら試してみたいところです。

Nestle CTOによる食品の未来についての7つの予測

Nestlé CTOが、Bühler Networking Days event(2050年100億人を持続的かつ健康的にの議論)で語った食品の未来についての7つの予測。

Food is ‘getting cool’で、”We have to continue to renovate our products based on the needs of society.”と発言し、以下のような今後の食品についての7つの予測を披歴されたとのこと。

食品業界における世界的な7予測;
① ’Plant-based nutrition is exploding’ :消費者の食品に対する価値観の変化。様々な食事パターンの出現。vegetarians, paleo, pagan, pescatarian, ketogenic people who eat low carb diets, lactose-free and dairy-free’ trendsなど。米国における2つの新パターンは、 intermittent fasting(断食) とpaleo diet(古食?:狩猟採集社会ダイエット)とのこと。Food is somehow getting cool.(食品はかっこいいものでファッション。)

② Food needs ‘Instagramability’ :social mediaの発達が食品の販売方法を変えている。food bloggers and influencers が cool food productsを共有。social mediaで味と香りの共有は難。architecture とcolourが重要で、Instagramability(インスタ映え)が必要。

③ Innovation and variety is more important than ever:Innovationと多様性が求められている。急成長しているのは、texture, colour, flavour and appearance.でbeef and meatを模倣した製品開発をしているvegan meat analogue segment。 Nestlé’s new plant-based burgerは、beet由来のred colourで、cookingでbrownに変化。低コレステロール。ローファット。better nutritional profile。温室効果ガスの排出は牛肉に比べて90%削減可。 Sustainableで delicious tasteなものは、市場の受容性大。wheat-free pizzas, plant-based dairy products, alkaline water and nitro-coffee: a fusion of beer and coffeeなどは、新規性と消費者のイデオロギー変化に合致。ミレニアル世代にアピール。ペット用の抗アレルギー製品なども市場に登場。

④ Big hopes for biodegradable plastics:Plastic wasteは、major issue。楽観的。Nestleは、生分解性材料で紙をコーティングする方法を開発、実用化済み。.

⑤ Addressing your carbon footprint is fundamental :Greenhouse emissions は、大問題。排出量を削減するための行動が標準的な業界慣行で、食品の基本的な要件。様々なプレーヤーの多くのactivismが必要。

⑥ Collaboration is also key:Nestlé’s R&D Acceleratorが2019年末までに開設予定。Nestlé scientists, students and start-upsがコラボしてfood innovationsを起こす中心となり、global network of innovation.の構築を図る。start-ups, university teams, suppliers and partnersが、Nestleのmarketing and regulatory expertiseを含むすべてのexpertiseにアクセス可とする仕組み。

⑦ Answering new health challenges:消費者にaffordable, healthy food optionsを提供することは業界のbig challenge。今後、特定の栄養素不足が懸念される。VegansのVit. B12と鉄欠乏の有病率大(スイスとドイツのvegan mothersの80%)。子供への影響も心配。

■ Bühler Networking Days 2019:https://networkingdays2019.buhlergroup.com/

 

現在の欧米の食のトレンドと、それに対するNestleのSolutionを紹介したという印象。その通りに向かっていると感じるが、対応して行くためには、相当の経済力が必要に思われる。また、より斬新なアイディアが求められ、Start-upや、Acceleratorなどが台頭し、大手がその囲い込みをしようという構図になっているように感じられる。消費者目線では、選択肢が増えることは良いことだが、複雑になり過ぎたり、地球全体での食の収支に極端な偏りが出ないように努力するという視点も必要になってくるように思う。

Nestle Japan:KitKat(5製品)の包装をorigami-friendly paperに変更

Nestle Japanが、2019年9月からKitKat(5製品)の包装をorigami-friendly paperにするとのこと。プラスチックを年間約380トン削減見込み。新しい紙パッケージを廃棄物として処分する代わりに、折り紙に折りたたんだり、メッセージを書くために使用できるとPR.

完全にリサイクル可能で、森林管理協議会(FSC)の認定。素材は高強度の紙で、雨や雪に強いとのこと。設備投資などのコストは上昇するが、持続可能な社会への投資。パッケージの交換は、2025年までに100%リサイクルまたは再利用可能なパッケージを作成するというNestleのビジョンの最初のステップ。目標は、リサイクルしやすい単一素材の開発。食品ロス対策として、残渣としてきたココアパルプを天然甘味料として使用したKitKat製品も発売済みとのこと。

 

■ Forest Stewardship Council (FSC):https://fsc.org/en

 

プラスチック問題に対して、2025年までに100%リサイクルまたは再利用可能なパッケージを開発することに注力しているNestle。”recycle paper packaging”技術を開発し、既に、Nesquickやsnack bar ‘YES!’などの一部の製品に適用していると聞きます。生産ラインでの耐久性や効率、輸送、保管での品質保証など確認しなければならないことが多いのではと思っておりましたが、Nestle日本の製品で使用とのこと。技術評価が進み、順調に推移しているのだろうと思われます。紙包装に変換することでのコスト高の程度や生産効率が知りたくなってしまいますが、プラスチック問題に対しての素早い対応で、まずは一歩を踏み出したと感じます。昨今の異常気象や災害による被害を考えますと、Sustainabilityということに真剣に向き合わなければならないと考える次第です。

Amyris社:高純度・高品質のReb M(ステビア甘味料)で競争力に自信

Amyris社は、2022年までに世界のstevia sweeteners市場の30%を、modified yeast strainで製造するReb M (purecareという製品名か?)で占める自信ありとのこと。ライバルにコストと品質で勝てると主張していると感じる記事内容。
ステビア葉からの抽出・精製よりも、効率的で高純度で taste profileが良いこと、水や土地の使用量少ないことがメリット。砂糖を含む甘味料市場は$90bn。うち$10bnはother alternatives(砂糖以外の甘味料の意?)で、$2bnがステビア。stevia plantがどのようにRebMを産生しているかを研究し、異なる生産プラットフォーム(酵母による発酵生産)を使用してReb Mを効率よく製造するためのプロセスを構築。酵母やその他の微生物は、cannabinoids, sweeteners, flavors, colors and proteins via fermentationのより効率的で持続可能性のある生産プラットフォーム。Cargill(⇔Evolvaと連携)-DSMのEversweet(合弁会社設立し製造・販売するRebM+Dの製品名)よりも、Amyris’s yeast strainsの方が、more efficient, and delivered higher levels of purityであるとの主張。ブラジルでサトウキビ加工工場の隣で、ASR (American Sugar Refining) Group と連携して“purecane”を製造。more efficient and sustainable to produce the same molecule (天然と同じReb M)via a fermentation process with sugar。

■ ASR (American Sugar Refining) Group: the world’s largest cane sugar refiner and one of the world’s leading marketers of sugar and sweeteners.

 

Amyris社が、modified yeast strainを用いた発酵法で製造する高純度・高品質のステビア甘味料Reb M(製品名purecare)の競争力に自信ありとの記事。競争相手を育種した天然ステビア葉からの抽出・精製した製品を提供するPureCircleと、Amyrisと同じ発酵法で製品製造するCargill(⇔Evolva)-DSMの合弁会社が製造・販売するEversweetを競争相手であると想定して、市場占有率30%を目指している様子。天然かGMM(遺伝子組換え)か、成分と純度(Reb M単独なのかReb M+Dの組合せとするか)、コストなど、消費者が受容するポイントがどこにあるかで、勝者が決まってくるように思われる。各社、最終製法が決まって動いていると思われるので、目下リテール食品会社が製品での評価を行っている段階ではないかと想像する。消費者の受容性も含めて、どのような展開になるかで、今後の食品素材の製造法や製品開発の留意点が異なっていくように思われる。

Givaudan : UC Berkeleyと共同で有望な植物タンパク質を評価・選定

2017年に開始したGivaudanとUC BerkeleyのPlant proteinsに関する研究の成果に関する記。

Givaudanが、食品業界、特に栄養飲料の分野でgame-changerとなるthe top six new up-and-coming plant-based proteinsを特定。UC BerkeleyのProduct Development Programmeとの共同で2017年に開始した研究プロジェクトの結果から、oats, mung beans, garbanzo beans, lentils, flax、sunflower seeds由来の6種タンパク質と選定。研究は、栄養飲料に適するalternative proteinsを選定するため、44種類のタンパク質飲料製品と42種類のユニークな植物タンパク質を用いてマッピングを開始。commercial viability, protein content, sustainability, allergenicity, flavor and color、nutritional factorsなどを評価項目としてプロファイリング。game-changerとなる可能性のある6種の植物タンパク質を選定。UC Berkeley研究のレポートは、6つのタンパク質源それぞれに関する詳細な情報を提供し、これらのタンパク質が供給、栄養価、使用を加速する要因、タンパク質抽出プロセス、コスト、環境影響などの多くの基準に対してどのように評価されるかを分析。動物タンパク質に比べて、タンパク質生産の土地および水の影響が少なく、Sustanabilityに大きく寄与と評価。将来的に世界中で高品質のタンパク質の摂取と栄養を可能にするのに重要な情報とのこと。また、6/20には、G社は、six plant-based proteins (soy, pea, faba, rice, oat, algae and whey)で発生するoff-notesの包括的なmasking solutionsも発表。alternative proteins を活用する際、functionality, texture, taste, nutrition and costのバランスを取るには、食品または飲料製品中のすべての成分の相互作用を完全に理解しなければならないとのこと(今回の結果の重要性を強調)。Vegan市場は、引き続き好調な成長。Just社のvegan mung bean-based “eggs”(Just Egg)、Parabel USAのwater lentilsから成る乳代替(特許出願済み ) など、世界中で急成長。乳代替は、米国牛乳総売上高の15%。今後数年間で2桁成長と予測。Global Plant Protein marketでは、2021年までCAGR8%で成長すると、$13.7 billion。57%の消費者が求めていて、2018年は売上高92%増を記録しているとのこと。

■ Parabel USA:https://parabel.com/

■ off-notesマスクに関する記事↓

 

Sastainabilityの観点から、植物タンパク質の活用が注目されている状況。少なくとも10種類以上のPlant proteinsに関する基礎特性と加工適性などに関する情報を蓄積したものと思われる。収穫量やタンパク質素材としての生産量なども含めて、情報開示されるにしたがって、世界的範囲で活用するのに最適な植物タンパク質資源が定まっていくことを期待する。

egg replacement ingredientの需要は?

卵を使わない加工食品の需要が増加しているが、消費者の満足度に見合う品質を備えた商品の開発にはまだ課題ありとの記事。

free-from foods movementは、欧州中で勢いを増し続けている。egg-free mayonnaiseといった商品も以前より入手容易の状態。Zion Market Research社 の市場予測では、egg replacement marketは2025 年までに5.8%成長。欧州は、2018年に世界的な卵代替市場の‘significant share’を占めており、bread and bakeryにおけるegg replacement ingredientsは‘huge demand’があるとのこと。さらに、sauces and mayonnaiseでの需要も大。欧州全域で、動物愛護や持続可能性、健康、アレルギー問題への意識の高まりにより、animal-based proteinsの消費を減らし、plant-based movementに後押しされてegg-free products需要が促進。成人の26%(35歳以下では35%)は、plant-based vegetarian productsが、eggs/dairyを用いたvegetarian productsよりも魅力的であるとの感覚。plant-based foodにはhealth haloがあり、’Vegan’ and ‘plant-based’ claimsはbuzzwordsになっていて、単なる’egg-free’よりもはるかに多くのことを網羅して共鳴して響く言葉(plant-based languageに共鳴大)。動物愛護の観点から、‘free-range’(放し飼い)も魅力的な言葉。egg-freeの需要は強いものの、業界では卵をレシピから除外した際の品質への懸念に対処する必要に迫られているとのこと。”Enjoyment”は、いかなる食品でもKey となるので、 taste and texture of egg-free products are the major barriers。 Camden BRIは、egg-free製品開発に関する研究プロジェクトを開始。plant-based alternativesが求められている所で卵を使用しているbakery products, meat replacements, chilled desserts, confectionery and other productsが対象。卵は非常に用途の広い素材で、製品にさまざまな機能を付与(unique multi-functional ingredient:moisturisation, aeration, emulsification, enriching, colour and shine, and structure forming.)。機能を代替する手段は、[vegan or allergic] categoriesの一方or両方に分類される消費者を対象にした製品を開発になる。natural, allergen-free and functional alternativesに焦点。ブランド力が有効で、差別化に4つの戦略:①offering different packaging and formats; ② backing product launches with marketing spend; ③bringing new products flavours and varieties to market; ④delivering on availability.

■  CamdeBRI:https://www.campdenbri.co.uk/
Science and technology for the food and drink industry
Practical scientific, technical, regulatory and information support – helping businesses succeed.
With industry for industry – 2,500 member companies in 80 countries.

 

Impossible FoodsやBeyond Meatなどが推進しているMeat alternativeが、急激に浸透・定着化してきていると感じる。そのような動きが、肉代替以外にも波及している感がある。牛肉代替から、鶏肉、豚肉代替や魚肉代替へ。パテから、ミンチやハム・ソーセージ形状への拡大など、Plant-base foodは拡がりを増している。同様に、アレルギーやSustainabilityの観点から、egg-free/egg replacementの重要も拡大していると感じる。老舗となるJust社は、egg-free mayonnaiseに加えて、液卵のような機能を示す”Just Egg”が好評のようで、米国スーパーでよく見かける存在になってきているように思う。Just社以外でも、卵代替品の開発が盛んになってくる模様。すでに、多くの会社が発売にこぎつけているのかもしれない。卵は、食品の中で、moisturisation, aeration, emulsification, enriching, colour and shine, and structure formingと記載されているように、様々な機能を発揮している。食感や味を形成するのに欠かせない存在である。それをplant-basedで作るには、色々な技術・素材が必要になってくる。食品加工技術の腕の見せ所かもしれない。

Givaudanと食品加工プロセス装置のBühler社が、Start-up支援で連携

Givaudanと、食品加工プロセス装置のBühler社が、破壊的な(「disruptive:破壊的な」が、innovativeより多く使われるようになってきたように感じます)技術・製品のスケールアップや商業化を目指すStart-upを支援するため、起業家をスイスの夫々のinnovation centresに迎い入れ、指導・支援する(mentor)ことで、パートナーシップを締結とのこと。

ここ数年、Givaudanは、MassChallengeやEIT Food Accelerator Networkを介してStart-upsとコラボしたり、コーチングしてきたことが背景。2050年100億人が食べて行くには、radical innovationなしにはできない。エコシステム全体のenergy, passion and skillsを活用する必要があり、Start-upsが重要な役割を果たすとの考えが根底にあるとのこと。GivaudanとBühlerは、MassChallengeの創設メンバーで、EIT Food Accelerator Networkのパートナーであり、スイスETHとEPFL (Ecole polytechnique féderale de Lausanne)、 Nestléとともに「Future Food – A Swiss Research Initiative (“Future Food Initiative”)」を立ち上げた仲間(基金$4m)。求めているのは、alternative proteins, sustainable animal feed, food safety, food fraud, authenticity, natural ingredients for food applications (colors, preservatives), flavors, nutrition (particularly fibre, sugar, fat and salt reduction), ingredients with proven health and nutrition benefits, and gentle processingの分野で技術開発しているStart-ups。Givaudanにとっては、collaborative innovation戦略の一環。新設したInnovation Centreは、優れたStart-upsに、Givaudanのtechnology, expertise and capabilities を活用するための完璧な環境を提供。Bühlerは、Givaudanの施設を補完するcollaboration spaces, laboratories and technology and scale-up facilitiesを備えたCUBICを開設しているとのこと。

■ Bühler:https://www.buhlergroup.com/global/en/home.htm
food processing technologies, including milling, grain, quality, hop optical sorting, data services, value nutrition (extrusion, aqua feed, pet food); consumer foods: coffee, biscuits, wafers, chocolate, cocoa, nuts; and advanced materials: including optics, coatings, die casting, lithium battery, optics (sensors, camera coatings)の専門性あり
⇒ CUBIC :https://www.foodnavigator.com/News/Food-Safety-Quality/Take-a-look-behind-the-scenes-of-Buehler-s-CUBIC-innovation-campus

■ Givaudan : alternative proteins; flavor creation and application; enabling sugar, salt and fat reduction and replacement, natural functional foods and H&W ingredients, regulatory and consumer insights and analytical and food science で支援.
⇒ Innovation Center :https://m.foodingredientsfirst.com/news/strong-innovation-culture-givaudan-opens-new-us120-million-flagship-innovation-center-in-zurich.html

■ MassChallenge:https://masschallenge.org/
Headquartered in the United States with locations in Boston, Israel, Mexico, Rhode Island, Switzerland, and Texas, MassChallenge strengthens the global innovation ecosystem by accelerating high-potential startups across all industries, from anywhere in the world for zero-equity taken.

■ EIT Food Accelerator Network:https://www.eitfood.eu/entrepreneurship/projects/eit-food-accelerator-network-fan-2019

(上記URLに接続不可であれば、下記URLで概要をご確認ください。)

https://eit.europa.eu/news-events/news/eit-food-accelerator-network-announces-second-cohort-agrifood-start-ups
The existing EIT FAN (Food Accelerator Network) programme will be expanded to 5 acceleration hubs based in UK, ES, CH, IL and DE thereby enabling greater business impact from European research and innovation.

 

食品関係のグローバル大手各社は、筋の良いStart-upsの囲い込み施策を展開している感じ。最終的に、実用化・製品化に至るには、実際にモノを作るための加工技術・装置の手当てが極めて重要。従って、食品加工プロセス装置の開発を専門とするBühlerの位置付けが大きくなると考える。Start-upsを支援するためのinnovation centresをスイスに置くこともポイントになるように思う。近隣に、ETHなど食品加工技術や分析・解析に優れた研究機関が多いことを活用できそうに感じる。どんなStart-upがステージアップしてくるか注目したい。

SweeGen社: ステビア甘味料 Reb EについてGRAS No Objection Letterを取得

SweeGen社が、Bestevia Reb D and Reb M stevia sweetenersのGRASについて、FDAからのno objections letters取得。GRAS notificationの状態になった模様。加えて、Reb EについてもGRAS No Objection Letterを取得との記事。

(Reb : Rebaudiosideの略。ステビオール配糖体)

製品名をBestevia e+(GRASで使用した名称は、BESTEVIA® Rebaudioside E (“Reb E”))とした最新のステビア甘味料は、plant-based bioconversion processで製造され、Reb E 95%、Reb M(50ppm以下)、および他ステビア化合物を含んだ製品。Bestevia e +は砂糖に近いmouthfeel とtasteを呈し、cane sugarと同等の価格で、100%砂糖低減ソリューションを提供可とのこと。CacaColaとPepsiCoが、各々特許化しているReb M and Reb D使用飲料アプリを越える減糖ソリューションとして製品化したもの。飲料業界は、(CacaColaとPepsiCoの)既存IPを尊重していて、飲料に使用できるReb M+Reb Dを超えた新しいステビア分子を求めていた。Bestevia e +(Reb E)は、飲料、乳製品、スポーツ栄養、調味料、パン屋など、さまざまな用途で砂糖と人工甘味料の削減に貢献するはずとの主張。

(上記の図表が見づらい方は、下記をクリックしてPDFファイルでご参照ください。)

Rebaudiosideの構造

 

ステビア抽出物から得られる甘味物質には、様々な化合物が存在する。その中の、ステビオール配糖体であるRebaudioside(Reb)については、Coca-ColaとPureCircleの研究開発チームが、上図にあるようにReb A~Mの味プロファイルなどを調べ、Reb MとReb Dの混合物がもっとも好ましい味質であることを報告(Development of Next Generation Stevia Sweetener: Rebaudioside M、Foods 2014, 3, 162-175)。ステビア甘味料の課題であった後味の苦味がない成分組成が提案されていた。その後、Cargill-EvolvaやDSMなどが、発酵法によるReb M+Reb Dの製品化を果たしたり、PureCircleなどによりステビア抽出物からの精製と酵素変換によるReb M+Reb Dの製品化がなされたと記憶。今回の記事は、Reb Eの製品化を報じている。上記の図表にあるように、天然にはReb Eも存在。新たに、このReb Eを製品化したと解釈される。しかし、これまでReb Eに関する報告があまりなく、甘味度や含有量も少なかったと思うので、やや混乱気味。plant-based bioconversion processで製造とあるので、精製と酵素変換で糖部分の構造変換を行って、目的とする構造としたと思われる。Reb Eの性質については、あまり語られてこなかったので、唐突感があるため頭の整理がつかないというところ。市場に出てくると、その評価も定まってくると思われるので、どのような反響になるのか注目したい。

DouxMatok社: “sugar with sugar”で減糖する方法(SiO2のナノサイズ粒子にショ糖をコーティングした甘味料)

イスラエルのfood-tech company DouxMatok社が、“sugar with sugar”で減糖する方法(SiO2のナノサイズ粒子にショ糖をコーティングした甘味料)でUS$22 million獲得とのこと。sweet taste receptorに効率的に砂糖を供給することで、taste, mouthfeel or textureに影響せずに、より少ない砂糖量で40%減糖とする技術。

DouxMatok社は、series B funding round投資で得た資金を、様々なflavor profilesに対する技術の適用性を図るための“breakthrough technological platform”を開発し、世界規模で展開するのに活用するとのこと。DouxMatok社の5つの柱:①欧米の減糖新製品開発のためのsugars available提供のための早期スケールアップ。②食品開発支援/scalable recipe re-balancing servicesの提供。それに伴う、新食品用途における専門知識の向上と最先端のアプリケーションラボの構築。③減糖の最適化に関するR&D推進により、主要な消費者のニーズに対応した製品拡大。④新しいマーケティングキャンペーンの開始。⑤塩など他のフレーバープロファイルへの独自のフレーバーデリバリー技術の適用とのこと。減糖ソリューションの提供は、消費者にとって重要事項であるばかりでなく、食品企業にはworld’s top-selling productsの創出につながると主張。この資金調達ラウンドには、欧州最大の製糖メーカ-SüdzuckerAG、DSM、タイ食品・飲料コングロマリットSingha CorporationのコーポレートベンチャーファンドであるSingha Venturesなどが参加。DouxMatok’s technologyは、20件の特許で守られていて、DouxMatok sugarsを活用して製造した食品は、(40%減糖としても元と)同等の甘味度と、blind tastingsで好まれることが多いとのこと。削減した砂糖分をnutritional fibers and/or proteinsで置換(or栄養補完)するレシピで調整も可。DouxMatok sugars は、SüdzuckerAGと共同製造し、2019年Q4に商業的に利用可となる予定。複数の食品メーカーとコラボして製品開発中(Reading大と欧州食品企業とのEuropean Institute of Innovation and Technology based projects)。この減糖技術を、塩を含むfurther ingredients and flavorsにも拡張予定とのこと。

■ DouxMatok :http://www.douxmatok.com/

 “We’ve successfully completed butter biscuits and white cake during European Institute of Innovation and Technology based projects with several leading European companies and Reading University,”
 The sugar is DouxMatok’s first product developed under its proprietary efficient flavor delivery platform, and the company intends to expand the platform to include further ingredients and flavors, including salt.

 

Nestleは、中空構造を呈するショ糖(肉厚のピンポン玉のような構造の砂糖というイメージか?)を特許化し、製品にも活用し始めている。DouxMatok sugarはSiO2のナノサイズ粒子にショ糖をコーティングした甘味料と聞く。例えは悪いが、「下駄を履かせた砂糖」というイメージの製品。同様の手法で、減塩や減脂を図る製品を作成することもできると想像される。固形製品に練り混んだ場合は、思惑通り、taste, mouthfeel or textureに影響せずに減糖製品を製造できそうに思う。液体や、加工・製造に際して、一旦溶かすような作業が入る場合も、同等の機能を発揮できるのかがポイントになりそう。特許を詳細に読み込んでみる価値はあるのではと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Mondelez:カルシウム塩によるチョコレートのsalty, spicy, sweet, bitter, fruity flavour増強特許

Mondelezから、チョコレート中のsalty, spicy, sweet, bitter,  fruity flavoursを含むsweet and savoury foodsのカルシウム塩によるflavor増強方法を特許化とのこと。

chocolate, caramel, baked confectionery,  potato and cereal based crisp products, and seasonings を含む savoury itemsなどが適用範囲。発明のポイントとなるsecret ingredient は、calcium salt(calcium lactateを意図している様子)とのこと。median particle diameterが5μm~100μmのカルシウム塩粒子の添加が、成分のtaste perceptionを変えるとする特許。チョコレートのconching process (精錬工程:チョコレートをなめらかに練り上げる工程)で有効とのこと。このコンチングは、ココア特有の物質を加熱し、分解し精錬することで、香りが高まり、口あたりの滑らかチョコレートにする工程。時間をかける程良いものとなるが、時間短縮して製造コストを抑えたいというニーズあり。付加的に食品添加物を加えるか、perceptionを変えるflavor or compoundを添加することで短縮化を図っているが、食感が変わったり、powdery feelを感じたりすることが課題になっていた。口中で粒子として認識できないような大きさの“Calcium salt particles”は、食感に影響なく、幅広く様々なフレーバーを増強するとのこと。減塩製品のflavor増強効果もあり。Monosodium glutamateと同じように、calcium saltを含有するLow salt productsは、減塩しても、比較対象となる通常の食品と同等の味(塩味)にすることができるとのこと。

■ Mondelez特許:https://patentscope2.wipo.int/search/en/detail.jsf
Claims
1. A method to improve the flavour profile of a food product, comprising
adding particles of a calcium salt to a food product.
2. The method of claim 1, wherein the addition of the calcium salt enhances the perception of any one or more of the following flavour characteristics: salty, tangy, spicy, herby, gingery, sweet, acidic, rich, cocoa, nutty, bitter, minty, vanilla, earthy, mushroom, umami, sour, fruity, smoky, savoury, caramel, buttery, creamy or malty.
3. The method of claim 1, wherein the food product is a reduced salt food product, and addition of the calcium salt enhances the salt flavour of the reduced salt food product.
4. The method of claim 1, wherein the particles of the calcium salt have a median particle diameter of less than 100 μm.
5. The method of claim 4, wherein the particles have a median particle diameter of less than 30 μm.
6. The method of claim 1, wherein from 1 g to 8 g of calcium salt is added per kg of food product.
7. The method of claim 1, wherein the food product is a confectionery product.
8. The method of claim 1, wherein the food product comprises chocolate.

Mondelezのこの特許は、終始Calcium saltで通して記載されているが、実施例を見ると、Calcium saltがcalcium lactateを指していることが判ります。Flavor enhanceに重要なのがCa+なのかLactateなのかが不明かと思います。Lactateだとして、Flavor増強に必須な構造がどのようなものかなど、もう少し知りたいところです。明確になっていれば、特許の構成も変わっていたのかもしれません。