DouxMatok社: “sugar with sugar”で減糖する方法(SiO2のナノサイズ粒子にショ糖をコーティングした甘味料)

イスラエルのfood-tech company DouxMatok社が、“sugar with sugar”で減糖する方法(SiO2のナノサイズ粒子にショ糖をコーティングした甘味料)でUS$22 million獲得とのこと。sweet taste receptorに効率的に砂糖を供給することで、taste, mouthfeel or textureに影響せずに、より少ない砂糖量で40%減糖とする技術。

DouxMatok社は、series B funding round投資で得た資金を、様々なflavor profilesに対する技術の適用性を図るための“breakthrough technological platform”を開発し、世界規模で展開するのに活用するとのこと。DouxMatok社の5つの柱:①欧米の減糖新製品開発のためのsugars available提供のための早期スケールアップ。②食品開発支援/scalable recipe re-balancing servicesの提供。それに伴う、新食品用途における専門知識の向上と最先端のアプリケーションラボの構築。③減糖の最適化に関するR&D推進により、主要な消費者のニーズに対応した製品拡大。④新しいマーケティングキャンペーンの開始。⑤塩など他のフレーバープロファイルへの独自のフレーバーデリバリー技術の適用とのこと。減糖ソリューションの提供は、消費者にとって重要事項であるばかりでなく、食品企業にはworld’s top-selling productsの創出につながると主張。この資金調達ラウンドには、欧州最大の製糖メーカ-SüdzuckerAG、DSM、タイ食品・飲料コングロマリットSingha CorporationのコーポレートベンチャーファンドであるSingha Venturesなどが参加。DouxMatok’s technologyは、20件の特許で守られていて、DouxMatok sugarsを活用して製造した食品は、(40%減糖としても元と)同等の甘味度と、blind tastingsで好まれることが多いとのこと。削減した砂糖分をnutritional fibers and/or proteinsで置換(or栄養補完)するレシピで調整も可。DouxMatok sugars は、SüdzuckerAGと共同製造し、2019年Q4に商業的に利用可となる予定。複数の食品メーカーとコラボして製品開発中(Reading大と欧州食品企業とのEuropean Institute of Innovation and Technology based projects)。この減糖技術を、塩を含むfurther ingredients and flavorsにも拡張予定とのこと。

■ DouxMatok :http://www.douxmatok.com/

 “We’ve successfully completed butter biscuits and white cake during European Institute of Innovation and Technology based projects with several leading European companies and Reading University,”
 The sugar is DouxMatok’s first product developed under its proprietary efficient flavor delivery platform, and the company intends to expand the platform to include further ingredients and flavors, including salt.

 

Nestleは、中空構造を呈するショ糖(肉厚のピンポン玉のような構造の砂糖というイメージか?)を特許化し、製品にも活用し始めている。DouxMatok sugarはSiO2のナノサイズ粒子にショ糖をコーティングした甘味料と聞く。例えは悪いが、「下駄を履かせた砂糖」というイメージの製品。同様の手法で、減塩や減脂を図る製品を作成することもできると想像される。固形製品に練り混んだ場合は、思惑通り、taste, mouthfeel or textureに影響せずに減糖製品を製造できそうに思う。液体や、加工・製造に際して、一旦溶かすような作業が入る場合も、同等の機能を発揮できるのかがポイントになりそう。特許を詳細に読み込んでみる価値はあるのではと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Mondelez:カルシウム塩によるチョコレートのsalty, spicy, sweet, bitter, fruity flavour増強特許

Mondelezから、チョコレート中のsalty, spicy, sweet, bitter,  fruity flavoursを含むsweet and savoury foodsのカルシウム塩によるflavor増強方法を特許化とのこと。

chocolate, caramel, baked confectionery,  potato and cereal based crisp products, and seasonings を含む savoury itemsなどが適用範囲。発明のポイントとなるsecret ingredient は、calcium salt(calcium lactateを意図している様子)とのこと。median particle diameterが5μm~100μmのカルシウム塩粒子の添加が、成分のtaste perceptionを変えるとする特許。チョコレートのconching process (精錬工程:チョコレートをなめらかに練り上げる工程)で有効とのこと。このコンチングは、ココア特有の物質を加熱し、分解し精錬することで、香りが高まり、口あたりの滑らかチョコレートにする工程。時間をかける程良いものとなるが、時間短縮して製造コストを抑えたいというニーズあり。付加的に食品添加物を加えるか、perceptionを変えるflavor or compoundを添加することで短縮化を図っているが、食感が変わったり、powdery feelを感じたりすることが課題になっていた。口中で粒子として認識できないような大きさの“Calcium salt particles”は、食感に影響なく、幅広く様々なフレーバーを増強するとのこと。減塩製品のflavor増強効果もあり。Monosodium glutamateと同じように、calcium saltを含有するLow salt productsは、減塩しても、比較対象となる通常の食品と同等の味(塩味)にすることができるとのこと。

■ Mondelez特許:https://patentscope2.wipo.int/search/en/detail.jsf
Claims
1. A method to improve the flavour profile of a food product, comprising
adding particles of a calcium salt to a food product.
2. The method of claim 1, wherein the addition of the calcium salt enhances the perception of any one or more of the following flavour characteristics: salty, tangy, spicy, herby, gingery, sweet, acidic, rich, cocoa, nutty, bitter, minty, vanilla, earthy, mushroom, umami, sour, fruity, smoky, savoury, caramel, buttery, creamy or malty.
3. The method of claim 1, wherein the food product is a reduced salt food product, and addition of the calcium salt enhances the salt flavour of the reduced salt food product.
4. The method of claim 1, wherein the particles of the calcium salt have a median particle diameter of less than 100 μm.
5. The method of claim 4, wherein the particles have a median particle diameter of less than 30 μm.
6. The method of claim 1, wherein from 1 g to 8 g of calcium salt is added per kg of food product.
7. The method of claim 1, wherein the food product is a confectionery product.
8. The method of claim 1, wherein the food product comprises chocolate.

Mondelezのこの特許は、終始Calcium saltで通して記載されているが、実施例を見ると、Calcium saltがcalcium lactateを指していることが判ります。Flavor enhanceに重要なのがCa+なのかLactateなのかが不明かと思います。Lactateだとして、Flavor増強に必須な構造がどのようなものかなど、もう少し知りたいところです。明確になっていれば、特許の構成も変わっていたのかもしれません。

Nestlé も ‘cook from raw’ plant-based burgerを発売

Nestleが、2019年4月、Plant-based burger、“Garden Gourmet Incredible Burger”(調理前、調理中、調理後、それぞれの牛肉ハンバーガーの外観を模して製造されたハンバーガー。冷蔵or冷凍品)を欧州で発売、夏以降に米国発売(Sweet Earth brandの‘Awesome Burger’)を予定しているとのこと。(4/2付けの記事。このところ、大手食品メーカーもmeat alternativeに進出ということで、日本のメディアでも取り上げられいるので、思い出して記載しています。)

Garden Gourmet Incredible Burgerは、soy and wheat proteinとnatural plant extracts from beetroot, carrot, and bell pepperを用いて製造。flavour, texture とcooking experience(消費者の調理行為)で妥協せず、tasty, authentic plant-based food(おいしくて本格的な植物由来食品の意)開発にフォーカス。消費者は、タンパク質摂取と食事の環境負荷軽減を楽しみ、バランスをとるための様々な方法を求めており、このトレンドは継続すると見込んでいる様子。healthy and sustainable food accessible to everyone through our trusted brands.を提供して行くとのこと。

 

YouTubeで、本製品についてのインタビューと調理シーンの動画が4/2公開になっています下記URL)。

■ Nestle Plant-based burger/Interview (動画) (Nestle Global Category Lead Chilled & Frozen Foods, Andrea Zambelli氏)https://www.youtube.com/watch?v=hATGhiSUwTA

■ Nestle Plant-based burger/調理法 (動画) https://www.youtube.com/watch?v=lpSLP4GMtZc

 

Plant-based foodsがトレンド。特に、Impossible Foods社やBeyond Meat社が、火をつけたmeat alternativeが活発な動きをしている。Whole Foodsのフードコーナーには、Beyond Burgerがメニューにあり、その場で焼き上げ、芯温を測定して、提供してくれる。Impossible burgerがBurger Kingに供給され、Impossible Whopperという製品名で試売され、売れ行き好調で、全米展開になると聞く。Flexitarianで、植物性食品も多く食べ、植物タンパク質を用いた製品も摂取してきた日本人にとっては普通のことのようにも思えるのだが、これまで”肉”一辺倒に近かった欧米で、環境やSustainabilityに対する関心が高まっている現在、このPlant-based foodsnのトレンドは定着していくような感じがする。最近は、生のひき肉に対する植物タンパク質による肉代替ばかりでなくソーセージやハム類に拡大。さらにチーズやバターなど乳製品やマヨネーズや液卵などの卵製品などの代替製品へと守備範囲が広くなってきている模様。Plant-based foodsの発売記事が本当に多く散見される。精進料理を考えると頷けるかと思うが、大豆タンパク質や小麦タンパク質などを用いたこの分野の日本の技術は高かったが、欧米のPlant-based foodsトレンドを見ると、どんどん細部にわたり技術向上しているように思われる。産学連携での技術開発も盛んで、日本が段々と取り残されて行っている感がある。また、日本がまだ大豆や小麦タンパク質を中心にした製品開発をしているのに対して、欧米だと、アレルギーやGMOなどの問題で、大豆や小麦由来タンパク質が敬遠される傾向にあることから、新規なタンパク質源を用いた開発をしている。そのため、余計に日本と違った領域が築かれて行っているように感じる。このような流れを受けて、長年培ってきた、この分野での日本の食品加工技術はどのような展開をするのか楽しみに思う。

Nestlé社はドイツ・フランス中心に展開している食肉加工事業のHerta社の売却を模索しているとのことでも、Nestle社のPlant-based foodsにかける本気度を感じる。