ネーミングの行方:”Cultured meat” or “Clean meat”?

ネーミングの行方:”Cultured meat” or “Clean meat”?

細胞培養技術などにより、肉様のものを製造しようとする動きがある。Sustainabilityの観点からの取組みとされ、いくつかのstart-upが上市に向けて凌ぎを削っている。Cultured meatとか、cell-based meat、lab meat「培養肉」などと呼ばれてきた。Bill Gatesなど、シリコンバレーの資金がこの技術開発に注がれていると聞く。当初、コストがあまりにもかかり、実用化が難しいのではと言われていたが、技術開発が進み、次第に実用化が近いのではという声も聞かれる。この話題については、いろいろな要素が含まれていて、簡単には述べることができそうにありません。後日、各社の技術内容について、ゆっくり記載したいと思います。

今回は、実用化はまだ先のように思われますが、米国でそのネーミングについて、レギュレーション問題も絡んで論争が始まっているというニュースが、このところ散見されるので、いくつか取り上げてみたいと思います。

 

Memphis Meats, NAMI: FDA and USDA both have roles to play in regulating cell-based meat and poultry

Foodnavigator 23-Aug-2018 at 20:36 By Elaine Watson

 

Memphis meat社(培養肉のStart-up)とNAMINorth American Meat Institute)が、トランプ大統領に宛てた書簡の中で、White House, USDA, FDA, and both conventional and cell-based meat and poultry industry stakeholders間で、cell-based meatに関する規制と呼称をどうするかについて協議するよう提案しているとのこと。肉および家禽の規制については、長年FDAUSDAは協力して対応してきた。FDAは、cell culture technologyを用いて製造した製品の安全性評価の能力があり、USDAは、長年、肉製品および家禽製品の検査に従事してきた。FDApre-market safetyが確認された後、USDAcell-based meat and poultry productsを規制し、適切にラベルされるのが良いと提案しているとのこと。呼称については、動物細胞培養による製品であることを記述するため‘cell-based meat and poultry’とするとの案。US Cattlemen’s Associationも、FDAUSDAと議会が、それぞれの管轄で協力して決定するべきとしている。米国は、この cell-based meatsも含めて、タンパク質製品の世界のリーダーであるならば、規制上の明快さがなければ、その地位を維持できないとの見解。IFT年次会議で開催された教育セッションで、管轄問題について協議されたことを受けて、最終的には、得手、不得手があるので、規制については「USDAFDAとの共同作業」で行うべきという方向に向かっているという記事内容。

 

もう少し砕けた内容の下記記事では、次のように表現されています。

 

 「培養肉」か、それとも「クリーンミート」と呼ぶべきか? 白熱するネーミング論争

Wired 2018.08.10 FRI 18:00

 

「培養肉」と呼ばれた人工肉のネーミングをめぐり、議論が巻き起こっている。米国では、管轄官庁がFDAなのかUSDAなのかによって、「肉」の定義が異なることや、上市後の規制の仕方が大きく変わってくるとのこと。開発を手がけるスタートアップはイメージ向上のために「クリーンミート」という名称にしたいことなど、色々な要素がある中、議論されている様子が記述されています。 

様々な記事に当たると、これは「肉」と呼んで良いのかという視点で議論から始まって、次第に、start-upsが推す“Clean meat”に向かっているような印象です。 

培養肉と、Impossible foods のように“培養肉”を使わず、既存の植物タンパク質をベースに肉様の製品を製造している場合も一緒くたになって議論している感もありで、もう少し原料と製法を整理した論議が必要そうに感じます。