ピロリ菌除去乳酸菌「Pylopass」(Novozymes社製)の日本発売/ヘルシーナビ社

2016年Novozymesは、ドイツのOrganobalance社を買収。Organobalanceは、胃の不調の原因となるヘリコバクター・ピロリ(H.ピロリ)量を減らすという他の乳酸菌にないユニークな特徴があるLactobacillus reuteriを保有(特許も取得済み)。Lactobacillus reuteri(死菌)は、H.ピロリの構造表面を認識することができ、共凝集を形成し、胃腸管を通じて生体外に除去するユニークな機能があるとのこと(ピロリ菌除去メカニズム(動画)参照)。

ピロリ菌除去メカニズム(動画): 
http://www.healthynavi.co.jp/healthFood/video/Pylopass/Pylopass_w1280.mp4

 

ヘルシーナビ社が、このピロリ菌除去乳酸菌の日本国内独占販売権をNovozymesから取得。ヘルシーナビ社は、「オンリーワン」「スペシャリティー」「高付加価値」の原料を世界中から発掘し、マーケティングや販売活動を展開しているとのこと。

ヘルシーナビ社:http://www.healthynavi.co.jp/index.html

 

Novozymes社が、一つの会社に、一つの製品の日本独占販売権を与えたことが意外な感じがして印象に残りました。Novozymes JAPANが、直接B2B販売しても良さそうなので、酵素製剤と乳酸菌のような製品とでは、ビジネス上何か違いがあるものでしょうか?

Nestle: 海藻からコーヒークリーマ(non-dairy liquid coffee creamer)製造

Nestleは、red seaweed extractsと高オレイン酸植物油のブレンドで、口当たりが改善されたnon-dairy liquid coffee creamersを開発とのこと(長期保存期間:最大6ヶ月)。

ヨーグルトのようなテクスチャーを有し、20°C~38°Cで貯蔵可。コーヒーの他、紅茶、ココア、シリアルなどでも使用可。これまでの液体クリーマーは、食感や口当たりが課題で、保存期間中の相分離、高粘度によるpoor pouring、あるいは、流し込み中のdrip backなどを解決しているとのこと。“novel hydrocolloid texturizing/stabilizing system”と表現。伝統的なグアーガムに組み合わせて、2つのred seaweed extracts (kappa-carrageenan and iota-carrageenan)をブレンドしているとのこと。

特許:WIPO International Patent No. 201900231

https://patentscope2.wipo.int/search/en/detail.jsf?docId=WO2019002031&tab=PCTBIBLIO&office=&prevFilter=&sortOption=Pub+Date+Desc&queryString=FP:(nestec)&recNum=5&maxRec=23989

 

紅藻から抽出したkappa-carrageenan と iota-carrageenanを主体にした増粘剤と高オレイン酸植物油のブレンドで、少し粘度のあるクリーマの感じを出している様子。通常の増粘剤を組み合わせて作っても良さそうだが、「海藻(紅藻)」抽出物ということで、非動物性の天然物という感じで仕立てたいのだろうか?

“Impossible Burger”が、グルテンフリーの“Impossible Burger 2.0”へ

“Impossible Burger”が、“Impossible Burger 2.0”なるとのこと。“Impossible Burger 1.0”との違いはグルテンフリーになったところ。これまでの主要成分はtextured wheat proteinだったが、2.0ではこれをsoy protein concentrateに切り替え、より本物の肉の味に近づき、“tastier, juicier, beefier” (and now gluten-free) burgerになっているとのこと。

減塩、飽和脂肪酸軽減(ヒマワリ湯への変更、コンニャクガムとキサンタンガム未使用とし、加工澱粉とメチルセルロース (which are also used in the plant-based Beyond Burger), cultured dextrose (a popular preservative), vitamin C and vitamin Eを追加。2/4から、米国取り扱いレストランに供給。1.0は、パテ部分のブラインドテストで、‘80/20’ ground beef に相当という評価で、レストラン5000店が導入。オリジナルのImpossible Burger(2016年発売)は、今年後半には小売り発売できるように改良・準備中。新レシピの方は、餃子からsloppy joes(サンドイッチ?)まで、あらゆる挽肉料理に活用できるよう最適化。蒸し、焼き、または炎で焼くことも可。調理過程を通してその質感とジューシーさを保持。soy leghemoglobin (‘heme’)について、self-GRAS取得。FDAも、将来いくつかの用途では色素添加剤と見なされる可能性があるとコメント(The FDA also noted that soy leghemoglobin could be considered a color additive in some potential future applications, prompting Impossible Foods to file a color additive petition with the FDA on November 5, 2018.)。Hemeが、色素用途としては、曖昧な位置付けなので、小売販売開始時期に影響するかもしれないが、スケジュール通り発売可となると見込んでいる様子。

【新・旧レシピの違い】

  • Impossible Burger OLD ingredients list: water, textured wheat protein, coconut oil, potato protein, natural flavors, 2% or less of: leghemoglobin (soy), yeast extract, salt, soy protein isolate, konjac gum, xanthan gum, thiamin (Vitamin B1), zinc, niacin, vitamin B6, riboflavin (Vitamin B2), vitamin B12.
  • Impossible Burger NEW ingredients list: Water, soy protein concentrate, coconut oil, sunflower oil, natural flavors, 2% or less of: potato protein, methylcellulose, yeast extract, cultured dextrose, food starch modified, soy leghemoglobin, salt, soy protein isolate, mixed tocopherols (vitamin E), zinc gluconate, thiamine hydrochloride (vitamin B1), sodium ascorbate (vitamin C), niacin, pyridoxine hydrochloride (vitamin B6), riboflavin (vitamin B2), vitamin B12.

段々と本物に近づくにつれ、バターとマーガリンの関係のように、「肉」とは一味異なる機能を求める人達の要望を叶える存在になっていくのかもしれません。小売り販売されるようになり、表示などにより、より中身が何であるかをチェックされるようになった時に、消費者のperceptionがどう変化するか興味深いところです。

インテグリカルチャー社:培養システムが宇宙での細胞農業技術プロジェクトに採択

日本のClean meatに関するスタートアップであるインテグリカルチャー社が、東京女子医大と共同で、JAXAの、宇宙探査イノベーションハブ(探査ハブ)が実施する研究提案プログラムに、TansaXチャレンジ研究として採択されたとのこと。

『光エネルギーおよび省リソース「藻類・動物細胞共培養リサイクルシステム」による持続的な食糧・タンパク質の生産』をテーマとして、宇宙にて閉鎖系での食肉生産を可能とする細胞農業技術に関する共同研究を実施予定。有人宇宙活動での食料確保において、タンパク源の確保や食の満足度という観点での課題解決を目指す。インテグリカルチャーの培養システム「カルネット™システム」は、細胞の増殖を促す成分(成長因子など)を発する細胞と筋肉細胞等を同時に培養することで、低価格培養液の効能を大幅に引き上げ、純肉の効率的な生産を可能とするシステム共培養を用いた食肉生産技術は、宇宙だけではなく、世界的な人口増加に伴う「タンパク質危機」が危惧されている地球上でも極めて有用とアナウンス。

インテグリカルチャー社の上記プレスリリースには、牛胎児血清(FBS)を、一般食品を原料とする「FBS代替」で置換することで動物由来成分を不使用にし、価格を大幅に低減した培養液を使用。汎用大規模細胞培養システム“Culnet System”(細胞の増殖を促す成分を発する細胞と、筋芽細胞や肝臓細胞などの目標の細胞を同時に培養すること)で、低価格培養液の効能を大幅に引き上げ、大規模で効率的な細胞培養を可能とするシステムで大量培養を図るとのこと。細胞培養に必要な培養液のコストを1リットルあたり10円以下、従来の10000分の1以下まで低減できるとの記載もある。

単純に、所謂「無血清培地」を使用と思い、価格的に無理だろうと思っておりました。しかし、本培養技術は、成長因子を産生する細胞を同時に共培養、循環することで、コストダウンを図っている様子。素人的には、フォアグラ様やペースト状のものなら、できるかもしれないと思えてきました。

2018年中にパイロットプラントを製作、2019年末から2020年初頭にかけて商業プラント1号機を建設する予定。2020年の化粧品・健康食品向けの原材料を皮切りに、2020年代を通じて化粧品・健康食品・一般食品などの様々な細胞農業製品を順次市場投入、2020年代半ばには現行の食肉との価格等価を実現し、増加を続ける世界の食肉需要に対して持続可能な供給手段の実現を計画とのことなので、今後の進展を見守りたいと思います。

 

■ インテグリカルチャー社:http://integriculture.jp/?lang=ja
“Culnet System”特許要旨:
成長段階ごとにサイトカインを添加するコストを抑えて成長を誘導するため、生体由来の成長誘導対象に培養液を灌流する第一の培養槽、サイトカインを分泌する分泌体に培養液を灌流する第二の培養槽、および、検出部と記憶部と制御部とを備えた成長誘導制御装置、を備えた成長誘導システムにおいて、成長誘導手順を規定する成長誘導プロトコルを記憶させ、制御部において、検出部を介して成長誘導対象の成長状況を検出し、成長誘導プロトコルに基づいて、成長誘導対象の成長状況に応じて、分泌体が分泌したサイトカインを含む培養液を成長誘導対象に供給する流量を制御する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アクリルアミド低減酵母_その2

予てからアナウンスされていたように、KerryがRenaissance BioScience社のアクリルアミド低減酵母“Acryleast”を発売とのこと。

予想された通り、アクリルアミド発生の要因となるアスパラギンをアスパラギン酸に加水分解する酵素であるasparaginaseが豊富なclean-label  non-GMO yeastで、アクリルアミドを最大90%まで低減可能とのこと(基準不明)。製品名”Acryleast”。ビスケット、クラッカー、フライドポテト、ポテトチップス、コーヒー、乳児用食品など、さまざまな食品および飲料製品に適用可。さらたpackaged foodsに許容されるアクリルアミド量を制限、製造業者に製品中のアクリルアミド量を調査・削減するよう定めた20184月施行されたEUのアクリルアミド規制やCalifornia Prop 65 warningを念頭においた上市。カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、中国の規制当局もまたアクリルアミドの食事リスクや管理リスクを食品企業と調査、検討中。Kerryは、a from food, for food philosophyで、消費者にnatural solutionsを提供しようとしているとのこと。Acryleastは製造工程に全くあるいは最小限の変更だけで、風味、香り、食感には何の影響も与えない点もポイント。

■  acrylamide is a natural byproduct of cooking starch rich food at high temperatures, there is a growing body of evidence that it is a potential carcinogen.

  Our laboratory and sensory analyses have demonstrated that foods produced using Acryleast are comparable in appearance, aroma, flavor and texture to those produced without Acryleast.

  For customers looking for peace of mind and a more natural, non-GMO, sustainable solution to a naturally occurring problem, Acryleast is a natural and clean-label solution.

NovozymesやDSMから、アクリルアミド低減酵素Asparaginaseが、既に発売されている。Acryleastは、酵母中のasparaginaseの活性量を高めたものと思われる。 酵素自体ではない分、安価で、発酵法での製造とすることでNatural感を出すことが狙いなのだろうと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

Symrise:ペットフードの天然栄養素材メーカーADF / IDF買収

Symriseが、ペットフードのa leading natural nutrition ingredient providerである米国ADF / IDF(American Dehydrated Foods/International Dehydrated Foods)をUS$900 millionで買収とのこと。

ADF/IDF と、Symrise Nutrition division となっているDianaの組合せで、all natural and sustainable solutionsに焦点をあてたa leading global player in meat and egg-based protein specialties になるとのこと。ADF / IDFは、clean label meat and egg-based taste and nutrition ingredientsのパイオニアにて、Symriseは、急成長しているペットフード事業の拡大と、food nutrition marketにおける地位拡大を目指しているとのこと。両社のpalatability knowledgeを補完し、栄養に関する専門性を高める計画。Dianaの買収の延長線上にある戦略的根拠。ペットフードにおいて、Dianaは、palatabilityのリーダーで、ADF/IDFは、meat and egg-based proteinsをベースとする栄養に注力している会社。おいしさと栄養の両方の能力は、ペットフードだけでなく、人間の食べ物にも活用可。the market dynamic towards naturalnessがこのような統合を促進。Symriseは、材料ベースを天然資源にシフトさせようとしており、現在、合成品が半分、その他は天然素材。natural solutionsをベースにした健康志向製品にシフトして行く様子で、supply chainのコントロールを図りたい模様。

 Symrise:2014年仏 Diana GroupをUS$1.8 billionで買収。pet food ingredientsに進出
 Givaudan:2018年Naturexを買収
 IFF: 2018年Frutaromを買収

上記のように、大手flavor players は、彼らの基盤である「香気」を超えて、the more holistic concept of tasteをターゲットとするべく、2019年にさらなる統合があるだろうとこの記事は予測。大手flavor players は、flavorings and fragrancesに注力することから、今は「栄養」も考慮したfood ingredientsの拡大に注力とのこと。

Dianaは、ペットフードに使用するフレーバーにおいて世界一の実績がありで、今回のADF/IDF 買収は、SymriseのDianaに関するPMIに基づいた規定路線の買収と思われる。F&F各社の味領域への拡大も、Natural素材を梃子にして加速しているように感じます。

■ ADF/IDF:
ADF/IDF (American Dehydrated Foods/International Dehydrated Foods) was founded in 1978 and is a specialized producer of sustainable meat and egg-based nutrition ingredients. Headquartered in Springfield, MO, the company is a partner of choice for clients in the pet food, food and nutrition industries, offering a wide range of natural and clean label product solutions. In pet food applications, the company has become a leading natural ingredient provider, offering taste and nutrition solutions as well as functional ingredients. With its highly recognized customer orientation, ADF/IDF has established a diverse client base consisting of many long-term, close relationships with global and regional pet food and food companies.

■  ADF (American Dehydrated Foods) : https://www.adf.com/

■ IDF (International Dehydrated Foods) : https://idf.com/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Whole Foods社の2019年食品トレンド10

米国Whole Foods社が、食品関連の各部門専門家26人を招集、業界の動向に関する見通しについて討議して、2019年の主なトレンド10項目を発表とのこと。

10項目の概要:
1. 「パシフィック・リム(環太平洋地域)」フレーバー:パシフィック・リムが原産のフルーツのフレーバーを有する製品

2. プロバイオティクス:プロバイオティクスの人気継続。有胞子性乳酸菌(バチルスコアグランス)の「GBI-30」や「MTCC 5856」を使った商品で常温保存可能なものも増。

3. 「新しい」脂肪:米国ではケトジェニック、パレオ、グレインフリー、ペガン(パレオ+ビーガン)といった食事法が依然として人気。「脂肪」に対する消費者の見方は変化しており、今後も高タンパクで炭水化物が少ないこれらの食事法の人気は高まるとみられている。

4. 新しいアイスクリーム:「脂肪」を多く含む食品は大幅に増加しそう。そのトレンドの中で注目されているものの一つが、アイスクリームとフローズンデザート。

5. 大麻(ヘンプ):米国の販売が認められているカナダ産の大麻を使ったオイルや食品、飲料はより幅広く開発・生産され、販売されることになるだろう。これまで使用されてきたものとは別の成分の効果が研究によって明らかにされているほか、消費者の関心の高まり続けていることが主な理由。 (CBD:Cannabidiolという単語が、食品系の記事に多くみられるようになってきたと感じます。CBDオイルは、既に一般化)

6. 植物由来食品:植物を原料として使った食品の需要大。植物由来の原料で作ったジャーキーやベーコン、ポークラインズなどが、流行食品になるとみられている

7. シーグリーン :海藻を使ったバターや昆布を使った麺、スイレンの実で作ったパフ(ポン菓子)、植物由来の「代替マグロ」やサーモンの皮、ケルプのジャーキーなどの発売が見込まれている。

8. パッケージング:持続可能性の維持に向けた努力における最大の課題の1つ。

9. スナッキング:「スナック」の定義が「毎日必ず取るもの」に変化。過去5年間、発売されるスナックは増加。

10. 価値観に基づく買い物:消費者は自分と同様の価値観を持ったブランドの商品を購入することで、その企業を支援。

2018年とあまり変わりないが、1970年代以来、食品会社の商品開発の中心だった脂肪を低減した「低脂肪」であったが、現在、脂肪はもはや「消費者の敵No.1」ではなくなり、逆に脂質の機能に注目した#3や#4のような製品開発が盛んになってきた感じがするのと、大麻由来成分(CBDオイルなど)が挙がっているいるのが目新しいところと感じます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020年の次世代植物工場の世界市場規模:165億円超

矢野経済研究所が、高機能・高付加価値型「次世代植物工場」世界市場の調査を実施。高機能・高付加価値植物(遺伝子組み換え植物、生薬植物、機能性野菜)の動向や主要企業・研究機関の動向、それらを踏まえた世界市場の将来展望を発表。それによると、2020年の次世代植物工場の世界市場規模は2017年比4.6倍の165億円超になるとの予想。植物工場は栽培環境を制御することで植物の生育をコントロールでき、植物が本来持っている機能性成分を高濃度化、または高含有化することが可能で、年中安定生産できる点も特長。中小規模の植物工場のなかには、採算性改善を考慮し、栽培植物(遺伝子組み換え植物、生薬植物、機能性野菜)の高付加価値化を図るところが増えているものの、栽培技術の構築や販路の開拓、生産コストなどにおいて解決すべき課題が多く存在とのこと。高価なバイオ医薬品などに用いられる遺伝子組換え植物の市場拡大すると見込まれる2025年には出荷金額ベースで1,618億9,500万円になると予測されるとのこと。

パナソニックは、自社植物工場で野菜栽培をし、得られる野菜を使用したオリジナル食品の開発をめざしているとのこと。セブンイレブンも、天候で仕入れ価格や品質が変動するリスクを抑えるのが狙って、LEDを用いた野菜工場で、1日でサラダ7万食に相当するレタスを生産する能力を持つようになったとのこと。レストランチェーンでも、各店舗に小さな野菜工場を併設しているところもあるように聞く。

通常の野菜工場は、採算取れないということで、軌道に乗っていない企業が多かったが、栽培技術の改良や工夫で、次第にビジネスモデルが出来てきている様子。さらに、栽培植物の高付加価値化高機能・高付加価値型「次世代植物工場」に展開することで、採算性改善が図られるという見込みでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アクリルアミド低減酵母

Kerryが、Self affirmed GRASを取得しているRenaissance BioScience Corp社のnon-GMO acrylamide-reducing yeast enzyme, “Acryleast”について、ライセンス契約を締結とのこと。2019年Q1発売予定。Acryleastは、ビスケット、クラッカー、フライドポテト、ポテトチップス、コーヒー、幼児食品などの食品や飲料製品のアクリルアミドを最大90%まで減らす天然の非GMO酵母由来酵素。EUにおける2018年4月施行のアクリルアミド規制(packaged foods中のアクリルアミド量の制限と製造業者が製品中のアクリルアミドを厳密に検査し低減することを定めた法律)への対応。baked goods, snacks and processed potatoesでのAcryleastのアプリケーション開発に注力する目論見。no impact on flavor, aroma and textureとのこと。

■ Renaissance BioScience Corp. (RBSC) http://www.renaissancebioscience.com/
Renaissance BioScience Corp. develops proprietary yeast-based technology solutions for food and beverage manufacturers worldwide. Our current products include commercially available yeast strains that prevent the formation of two separate and significant naturally occurring contaminants: acrylamide in carbohydrate-rich foods and coffee, and hydrogen sulfide in wine, beer and cider.

■ Acrylamide management is becoming a big concern for the industry.
 This license agreement is quite timely given new EU acrylamide regulations, which came into effect in April 2018, marking the beginning of the law which limits the amount of acrylamide allowed in packaged foods and forces manufacturers to closely examine and reduce acrylamide levels in products.

これまでの報道では記載がなかったが、“Acryleast”の技術ポイントは、アクリルアミド発生の原因となるAsnのAspへの加水分解を触媒する酵素Asparaginaseの活性が高い酵母ということであろうと思われます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Revorn社 : 香りをAIで「見える化」

香りをAIで解析し課題を解決。REVORN社が畜産・飲料・医療で実証実験開始とのこと。

REVORN(レボーン)社が、世界中のあらゆる“香り”を集めて、データ化することで香りや匂いを「見える化」することを目的とするiinioiプロジェクトを展開しているとのこと。独自開発の香りセンサー「iinioi® Sensor」と香りに特化したAI「iinioi® AI」が技術ポイント。畜産・飲料・医療などの各分野の課題を、嗅覚技術(Scent Technology)で解決するプロジェクトとアナウンス。「iinioi® Sensor」は、高精度の香りセンサー。水晶振動子とAI、感応膜などを組み込み、ある特定の香りを分子レベルで計測することが可。「iinioi® AI」は、香りデータの学習に特化したAI。香りセンサーで取得した情報をAIに学習させることにより、香りデータからさまざまな情報を導き出すことができるとのこと。香りの数値をデータベース化することは世界初の試みで、数値化された香りのデータベースとしては世界No.1と主張。まずは、畜産・飲料・医療の3分野で、品質管理や早期のリスク検知を行うことを目的として、各現場の空気の香りをAIにより分子レベルで解析する実証実験を開始する模様。詳細は、プレスリリース参照。

従来からあるElectric noseの高精度版というような感じですが、AIと組み合わせることによって、データベース化と学習から、香りのプロファイルをより細かく認識・表現できるようになるのだろうと思われます。数値化された香りのデータベースとしては世界No.1とのことで、様々な香りを、どの程度まで識別したり、思いの香りを設計することができるのか試してみたい気がします。個体(中)や液体(中)の香り成分も計測できるような前処理装置もあると良いと思われました。

Revornプレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000038832.html

Revorn社:http://revorn.co.jp/
「iinioiとは、香りのコンシェルジュが、あなたにピッタリの香り・匂い商品を
探してくれる世界初の“香り×人工知能”アプリです。
世界中のあらゆる“香り”を集めて、データ化することで香りや匂いを「見える化」することを目的に、iinioiプロジェクトは始まりました。本プロジェクトでは、香りのデータ、環境データ、ユーザーの感性データ等の様々な情報をもとに、香り(匂い)の分析、検証、ユーザーの嗜好を分析・学習し続けることで、「心地よい香り」が私たちのライフスタイルを豊かにしていくことを目指しています。」とPR。