Nestlé も ‘cook from raw’ plant-based burgerを発売

Nestleが、2019年4月、Plant-based burger、“Garden Gourmet Incredible Burger”(調理前、調理中、調理後、それぞれの牛肉ハンバーガーの外観を模して製造されたハンバーガー。冷蔵or冷凍品)を欧州で発売、夏以降に米国発売(Sweet Earth brandの‘Awesome Burger’)を予定しているとのこと。(4/2付けの記事。このところ、大手食品メーカーもmeat alternativeに進出ということで、日本のメディアでも取り上げられいるので、思い出して記載しています。)

Garden Gourmet Incredible Burgerは、soy and wheat proteinとnatural plant extracts from beetroot, carrot, and bell pepperを用いて製造。flavour, texture とcooking experience(消費者の調理行為)で妥協せず、tasty, authentic plant-based food(おいしくて本格的な植物由来食品の意)開発にフォーカス。消費者は、タンパク質摂取と食事の環境負荷軽減を楽しみ、バランスをとるための様々な方法を求めており、このトレンドは継続すると見込んでいる様子。healthy and sustainable food accessible to everyone through our trusted brands.を提供して行くとのこと。

 

YouTubeで、本製品についてのインタビューと調理シーンの動画が4/2公開になっています下記URL)。

■ Nestle Plant-based burger/Interview (動画) (Nestle Global Category Lead Chilled & Frozen Foods, Andrea Zambelli氏)https://www.youtube.com/watch?v=hATGhiSUwTA

■ Nestle Plant-based burger/調理法 (動画) https://www.youtube.com/watch?v=lpSLP4GMtZc

 

Plant-based foodsがトレンド。特に、Impossible Foods社やBeyond Meat社が、火をつけたmeat alternativeが活発な動きをしている。Whole Foodsのフードコーナーには、Beyond Burgerがメニューにあり、その場で焼き上げ、芯温を測定して、提供してくれる。Impossible burgerがBurger Kingに供給され、Impossible Whopperという製品名で試売され、売れ行き好調で、全米展開になると聞く。Flexitarianで、植物性食品も多く食べ、植物タンパク質を用いた製品も摂取してきた日本人にとっては普通のことのようにも思えるのだが、これまで”肉”一辺倒に近かった欧米で、環境やSustainabilityに対する関心が高まっている現在、このPlant-based foodsnのトレンドは定着していくような感じがする。最近は、生のひき肉に対する植物タンパク質による肉代替ばかりでなくソーセージやハム類に拡大。さらにチーズやバターなど乳製品やマヨネーズや液卵などの卵製品などの代替製品へと守備範囲が広くなってきている模様。Plant-based foodsの発売記事が本当に多く散見される。精進料理を考えると頷けるかと思うが、大豆タンパク質や小麦タンパク質などを用いたこの分野の日本の技術は高かったが、欧米のPlant-based foodsトレンドを見ると、どんどん細部にわたり技術向上しているように思われる。産学連携での技術開発も盛んで、日本が段々と取り残されて行っている感がある。また、日本がまだ大豆や小麦タンパク質を中心にした製品開発をしているのに対して、欧米だと、アレルギーやGMOなどの問題で、大豆や小麦由来タンパク質が敬遠される傾向にあることから、新規なタンパク質源を用いた開発をしている。そのため、余計に日本と違った領域が築かれて行っているように感じる。このような流れを受けて、長年培ってきた、この分野での日本の食品加工技術はどのような展開をするのか楽しみに思う。

Nestlé社はドイツ・フランス中心に展開している食肉加工事業のHerta社の売却を模索しているとのことでも、Nestle社のPlant-based foodsにかける本気度を感じる。

 

Nestle: R&D Acceleratorを創設

Nestleが、scientists, students、start-upsを一堂に会して、科学・技術を進歩させるためのR&D Acceleratorを創設とのこと。目的は、Nestleのシステムや食品・栄養に関する専門知識を活用して、革新的な製品開発のスピードアップを図るとのこと。

このconglomerateは、起業家の創造性を見出し、それを具体的な試作品や製品に変えることに注力。組織全体でのプロトタイピング機能の強化、有望なプロジェクトの発展、特定のチャネルでの実用的な市場テストの実施など、イノベーションを加速するための様々な手段を講じるとのこと。アカデミアの科学・技術についての洞察力と、innovation partnersやstart-upsの起業家的な創造性という両方の観点で推進。外部連携は戦略であり、このR&Dアクセラレータと、R&D及びビジネスチームを連携させることで、オープンイノベーションを新たなレベルに押し上げることを期待。有資格チームは、shared labs, kitchens, bench-scaleおよびpilot-scale equipmentを含めて、NestleのR&D expertiseとinfrastructureにアクセスすることができるとのこと。第1号は、2019年末までにスタート。Nestlé’s global R&D networkの一環。nutrition, health and wellnesを含むNestleのstrategic focus areasが対象。現在6チームを編成。半分はNestle team、残りが外部か混成チーム。急速に変化する消費者の嗜好に応えるために、新しいイノベーションプラットフォームと社内インキュベーターを活用して製品開発をスピードアップする施策。healthy and nutritional foodに対する新たな取り組みとして、meatからplant-basedへの移行を図るなど(plant-based productを発売するとともに、畜肉製品などを主力とするHerta社を売却予定)、イノベーションと方向転換という点で際立っている感ありとのこと。魅力的な高成長分野に向けてポートフォリオ変換を積極的に実施。Bühler, Givaudan とNestléの3社 によるthe Future Food Initiative (FFI)も共同創設、plastic-free packagingや、飢餓、栄養失調および持続可能性に取り組む計画も進行中とのこと。

The accelerator is part of Nestlé’s global R&D network and located at the company’s fundamental research entity Nestlé Research, which employs around 800 people. It also includes several units of Nestlé’s R&D organization, leading academic institutions such as the Swiss Federal Institutes of Technology in Lausanne (EPFL) and Zurich (ETHZ) and the Swiss Hospitality Management School in Lausanne (EHL) as well as a wide range of innovation partners, suppliers and start-ups.

 

じっくり読むと、Nestleの最近の顕著な方向性変換等について、概観できる記事かと思います。nutrition, health and wellnesに関係する高付加価値や成長性のある領域に注力しようとしているが、これまでのようなやり方では革新的な展開ができないということで、様々な取り組みをされているように感じます。食や健康に対する関心の度合いや要求内容が急速に変化している中、最大手と言えども模索しているのかもしれません。

Healthy Ageing APAC Summit 2019開催予告 (7/9~7/11,シンガポール)

FoodNavigator-AsiaとNutraIngredients-Asiaが主催して、7/9~7/11に、シンガポールで開催される “The second Healthy Ageing APAC Summit 2019”についての開催予告記事。

テーマは、アジア太平洋地域の人口問題に対する栄養と食品のソリューション。APACに、世界の高齢者(60歳以上)人口の約60%が住んでいて、この地域の高齢者の数は、2018年の6億人から2050年までには13億人近くに倍増すると予測されている。高齢者に適した栄養と食品の需要が急上昇する一方で、若年層にあっては現在の栄養と健康の選択が、高齢者になった時の生活の質に影響を与えると認識することが重要。このイベントの目的は、食品・栄養産業 が、“the rapidly ageing populations of today, and more crucially, tomorrow”にどのように向き合うかについてとのこと。
スピーカー:
Dr Jörg Hager, Genetics Lead, Nestlé Institute of Health Sciences
Belinda Reynolds, director of research, product development and emerging markets, BioCeuticals
Joy Beckerman, Regulatory Officer and Industry Liaison, Elixinol
Sandhya Sriram, CEO, Shiok Meats.

BioCeuticals:https://www.bioceuticals.com.au/
Shiok Meats:https://shiokmeats.com/
Shiok Meats is a cellular aquaculture and cell-based meat company, the first of its kind in Singapore and South-East Asia.
Elixinol :https://elixinol.co.jp/education/
ヘンプCBDオイル(動画:https://www.youtube.com/watch?v=Ej5VIkSz-UQ&feature=youtu.be

後援(現在のところ):Gencor、Beneo、Rousselot、Fitoplancton

 

急速に高齢化が進むアジア太平洋地域の国々。その中でも日本の高齢化率は最も高いところに位置する。Healthy Ageingを求め、様々な試みがなされていると思われる。日本の食品企業・研究機関などからスピーカーが出ていないのが残念に思う。まだ、大きく成功し、標準化できるようなものやシステムが見出せていないからだろうか?今回のイベント予告からでは、Nestleからどのような話題提供があるのか不明だが、他はサプリメントやcellular aquaculture and cell-based meat 、ヘンプCBDなどについての模様。トレンドを反映させた面白い組合せとは思うが、Healthy Ageingというよりは、他の世代での話題にしてもよいと感じる。高齢者特有の課題の解決法について議論する場になることを期待します。


上記のようなコメントを記載した後、本イベントに関する2回の更新記事が出ておりました。

キリン、TCI Gene、High Value Nutrition Challengeなどからも、スピーカーが送られるとのこと。

スピーカーは、以下の方々になった模様。日本からも、キリンから、プラズマ乳酸菌についてよく講演されている藤原大介博士のお名前がある。乳酸菌と高齢者の関係が語られるのだろうか?

スピーカー(3/29現在)

Dr Siow Ying Tan, PepsiCo’s R&D Global External Innovation Lead of Academic Partnership
Dr Daisuke Fujiwara, Deputy Director of Kirin’s Business Creation Department
Dr Chan Shu Ting, Chief Supervisor of the Nutrigenomic Department at TCI Gene.
Joanne Todd, Challenge Director at New Zealand’s High Value Nutrition Challenge.
Dr Jörg Hager, Genetics Lead, Nestlé Institute of Health Sciences
Belinda Reynolds, Director of Research, Product development and Emerging markets, BioCeuticals
Joy Beckerman, Regulatory Officer and Industry Liaison, Elixinol
Sandhya Sriram, CEO, Shiok Meats.
Dr Reshmi Rajendran, Director of Danone’s global R&I Precision Nutrition D-Lab.
Alexandra Jones, the George Institute for Global Health
Dave McCaughan, Founder, ai.Agency
Amit Srivastava, Founder, the Responsible Nutrition Association of India
Steven Bartholomeusz, Policy Director, Food Industry Asia

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Nestle:サプライチェーンを透明化

Nestleは、15種の主要原材料(年間の原材料調達の95%)に関する様々なデータと、そのサプライヤのリストを公開することで、サプライチェーン全体の透明性向上に向けた取り組みを加速する計画とのこと。

 

食品業界初の試み。direct suppliers, upstream locations, country of originsなどを記載したリスト、 各原材料の取得量も開示されるとのこと。2018年:palm oil and pulp and paper supply chains(公開済み)。2019年初頭:soya, meat (beef, pork, veal, lamb/mutton), hazelnuts and vanilla(今回公表)。2019年半ば:seafood, coconut, vegetables, spices, coffee, cocoa, dairy, poultry, eggs, cereals and sugarについて、開示予定とのこと。すでに、上記プレスリリースサイトから、Soya, Meat, Palm oil, Hazelnuts, Vanillaについて、pdfファイルで入手可能となっている。例えば、バニラであれば、サプライヤーはIFF、Firmenich、Givaudan、SymriseのTop4とManeで、2018年は1096t購入。マダガスカル産で、熟成・乾燥させた場所なども記載されている。食品に関する不祥事が多発しており、透明性を高めることで、消費者の要望に応える動きに思われる。

最終的には、Blockchain technologyなどを活用して、情報の共有化を図っていくのではと想像します。このところ、食品産業のtrust, traceability & securityを高めようという趣旨の記事を多くみるようになってきたと感じます。

Nestle: 海藻からコーヒークリーマ(non-dairy liquid coffee creamer)製造

Nestleは、red seaweed extractsと高オレイン酸植物油のブレンドで、口当たりが改善されたnon-dairy liquid coffee creamersを開発とのこと(長期保存期間:最大6ヶ月)。

ヨーグルトのようなテクスチャーを有し、20°C~38°Cで貯蔵可。コーヒーの他、紅茶、ココア、シリアルなどでも使用可。これまでの液体クリーマーは、食感や口当たりが課題で、保存期間中の相分離、高粘度によるpoor pouring、あるいは、流し込み中のdrip backなどを解決しているとのこと。“novel hydrocolloid texturizing/stabilizing system”と表現。伝統的なグアーガムに組み合わせて、2つのred seaweed extracts (kappa-carrageenan and iota-carrageenan)をブレンドしているとのこと。

特許:WIPO International Patent No. 201900231

https://patentscope2.wipo.int/search/en/detail.jsf?docId=WO2019002031&tab=PCTBIBLIO&office=&prevFilter=&sortOption=Pub+Date+Desc&queryString=FP:(nestec)&recNum=5&maxRec=23989

 

紅藻から抽出したkappa-carrageenan と iota-carrageenanを主体にした増粘剤と高オレイン酸植物油のブレンドで、少し粘度のあるクリーマの感じを出している様子。通常の増粘剤を組み合わせて作っても良さそうだが、「海藻(紅藻)」抽出物ということで、非動物性の天然物という感じで仕立てたいのだろうか?

ショ糖の造粒構造による減糖技術

減糖技術の一つとして、ショ糖の造粒形態(構造)を変えるという技術の開発も進んできているように思います。

Foodingredientsfirst 03-Sep-2018

 

この記事では、Südzucker (欧州砂糖製造業者) DouxMatok developer of targeted flavor delivery technology )が、“breakthrough sugar reduction solution を事業化するためにパートナーシップを締結したことを伝えていますイスラエルのDouxMatok 社が開発したSiO2のナノサイズ粒子にショ糖をコーティングした甘味料(US8911806B2などsugar sensory profileは同じままで、食品中の砂糖含量を40%低減可となる技術。こ素材の実用化が提携の目的no aftertaste 、色食感への影響めて砂糖機能維持伝統的に砂糖を多く含むレシピやケーキなど、乾燥した用途では非常に有効で、他領域への展開を徐々に進めて行く予定(not efficient in sodas, sauces of dressings currentlyとのこと。 

構造的に、粉体のままでの用途ならかなり有用であることは想像できるとして、加工工程や飲料など、一旦溶解して使用するような場合でも、甘味度を落とさず活用できるのかが課題と考えます。同様のことが、Nestleが開発した新規なショ糖の造粒技術によって製造される砂糖(中空構造を持つショ糖顆粒)も同様の課題があると思います。

26-Mar-2018 at 11:57

Nestleが、砂糖構造に関する画期的な発見(中空構造ショ糖特許)を利用した最初の製品を、“2017 Nestlé in society – Creating Shared Value report”でコミットしていて、2018年半ばに販売する見込みであることを記載しています。舌の上で、すばやく溶けるrestructure sugar crystalsで、Naturalで、40%まで減糖可となる技術とのこと。2018年には、2,100tの砂糖減になる見込みとのこと。英国とアイルランドで、ミルキーバー「Milkybar Wowsome」(糖質が30%少ない高価格帯商品)から開始。、現時点では、新型砂糖の使用は飲料でなく菓子に限られているとの記載があります。やはり、液体での使用に課題があるのではと思えます。

何れにせよ、「コロンブスの卵」的なDouxMatokやNestleの技術は、どこまで用途拡大できるのか注目したいと思います。